美容皮膚科と美容外科

美容皮膚科と美容外科の違い~治療内容に差が出ることも

足元

美容皮膚科と美容外科は、共に美容と言う文字がついていることから、混同されることも多いです。しかしこのふたつの間には、特に治療内容において違いが出る場合もあります。

まず美容皮膚科ですが、これはいわゆる一般の皮膚科のイメージにプラスして美容のためと言う目的が付けられていると理解するとわかりやすいです。従来の皮膚科が治療のみを目的としているのに対し、美容皮膚科は治療の他に、美肌になるためと言う目的が追加されていると言うことです。よってその治療範囲は、一般的な皮膚科で扱われているニキビやイボなどの治療の他、シワやたるみの改善、そのためのヒアルロン注射やボトックス注入なども含まれます。

対して美容外科と言うのは、肌だけでなく体や瞳と言った部分に対して、美容目的での施術を施すことができる科のことです。そしてその施術は、たとえば鼻を高くするための手術や脂肪吸引と言った大掛かりかつメスを利用する手術になることも多く、この点は美容皮膚科との大きな違いです。

毛穴からコメドを除去できる美容皮膚科や美容外科の施術

女性

ニキビは正しい処置を行わないと膿を持つこともあり、また治ってもニキビ跡として肌に残るケースもあります。ニキビの原因は、毛穴に詰まった皮脂や角質です。

皮脂腺から皮脂が過剰に分泌すると毛穴が詰まり、それが固まるとコメドになります。このコメドを餌としてアクネ菌が繁殖し、ニキビが発生します。初期のニキビでは角質の先が目に見えていることもあるため、爪で取ろうとする人もいます。しかし爪には細菌が付着しているので、皮膚が炎症を起こす危険があります。

自己流の処置では、かえって肌を傷つけていまいます。しかし美容皮膚科や美容外科では、レーザーピーリングと呼ばれる施術によって、固まった角質を除去することができます。この施術では医療用の超微粒子カーボンクリームを塗ってからレーザーピーリングを行い、古い角質や角栓をきれいに除去します。

その他、美容皮膚科では酸化アルミニウムの粉を使って、固い角質を除去するピーリングも行われています。

ニキビ跡の治療は、美容皮膚科と美容外科、どちらが良いか

後ろ姿

通常の皮膚科で治療することができるのはニキビのみです。よってできてしまったニキビ跡に関しては、通常の皮膚科では難しいのが現状です。

ではこの場合、どこに治療にかかれば良いのかと言うと、候補としては美容皮膚科と美容外科が挙げられます。そしてこのふたつの間にも違いがあるため、自分のニキビ跡の状態に合わせて選択するのが望ましいです。まずそれほど酷くない状態で、なおかつニキビも発生していると言う場合は、美容皮膚科が適しています。

美容目的で跡が残らないようにニキビを治療しつつ、同時、できてしまった跡に対して、保険適用外の内服薬、外用薬などで治療を試みていきます。次にある程度、状態が悪化してしまっている、ケロイド状に隆起してしまっていると言う場合です。この場合はメスを使った手術が必要になることも考えられます。そのため美容外科にかかった方が適切です。

勿論、いきなり手術をするという判断が下されることは少ないですが、こちらの方が美容皮膚科よりはとることができる治療は多岐にわたります。